「格差社会」と「構造改革」 松下の足元で

自治体の仕事脅かす

   2006年5月26日付「赤旗」より

 「各自治体が自らの判断と財源で、行政サービスや地域づくりに取り組める仕組みに是正する必要がある」−。
 「骨太の方針2001」でこう強調した小泉首相。その後「三位一体の改革」の名のもとで行われた国と地方の税・財政「改革」は、地方と庶民に痛みを押しつ
けるものでした。


4分の1に激減


 04年度の門真市の法人市民税収は約19億円。ピークだった1988年度 (74億円)と比べると 約四分の一に激減しました。2000年と比べても 63%にまで落ち込んでいます。

   
 バブル崩壊後の不況に加え、IT(情報技術)不況やリストラ経費の積み増しによる松下電器の業績悪化が響きました。さらに自民党政治による大企業優遇税制が、法人市民税の税収減に拍車をかけています。


 自民党政治の下、法人税 (国税)の基本税率は最高時の43・3%(84-88年度)から現在の30%まで段階的に引き下げられました。さらに小泉内閣は03年度にIT投資促進減税などを創設。これがいっそう大企業の法人税額を軽減してきました。

 「税収だけで見ると、企業城下町とは思えない状況です」。日本共産党の中西みよ子門真市議は、門真市の現状をこう分析します。

 中西議員はさらに、「みなし外国税額控除」が法人市民税収落ち込みの要因になっていると指摘します。
 海外に進出した企業が外国で税金を支払ったものとみなしてその法人税を軽減する同制度。市当局も「大きな電機産業において、そのようなことが見受けられる」と認めています。


削られる交付税


 門真市は、97年度をピークに市税収入が減少の一途をたどっています。これにともなって国から交付される地方交付税額が増加してきました。
 しかし、小泉内閣は「三位一体改革」の下で、地方交付税の削減をたくらんできました。04年度から06年度までの3年間で削減 された地方交付税額の総額は、約五兆一千二百億円に達します。

 財政危機にさらされた地方自治体。そんな地方に政府は、職員定数削減の数値日額を含む「集中改革プラン」の作成を義務付けました。


 門真市も昨年12月に「行財政改革推進計画」を公表しました。同計画には、市立保育園の民営化をはじめ、ゴミの有料化、ねたきり老人見舞金の廃止など、市民の暮らしや福祉を切り捨てる内容が列挙されています。


 小泉「構造改革」が地方にもたらしたものは何か。
 中西市議は「市が責任をもって行うべき市民の安全、 健康、福祉などを守る仕事が、政府によって脅かされている」といいます。
 「構造改革」の下、いっそうの社会保障改悪をたくらむ小泉内閣。自らが国民に 痛みを押しつけるとともに、地方にその役割を強制しようとしています。